実家を空き家にする前に〜室内をお片付けの目線で考えて欲しい事

空き家のお片付けのご依頼を受けるケースがよくあります。

皆さん空き家にしたくてしている訳ではなく、ご家庭によって空き家にする理由は様々ですね。

空き家にはしているけど本人は施設に入っているので荷物を動かせないケースや、亡くなった後でも相続が決まっていないケース、気持ちが整理されていないので手をつけられないケース、兄弟間で意見が違うので進まないケースなどです。
何年も手を付けようとしない事を良しとする考えの方もいるのですが「放置して良い事は何一つない」のが空き家だと言われています
そんな空き家ですが、空き家になってしまう前に考えておきたい事をいくつか上げてみましょう。

◇空き家を維持する費用や手間を考える事

空き家になるお宅のほとんどが、家としての価値が二束三文なので、放置されるというケースが多いようです。しかし、何年も払い続ける維持費や訪問する日数や手間を考える事も大事でしょう。

まず浮かぶのが、固定資産税の支払いです。それだけでなく維持管理していくには費用がかかります。夏が近くなると、庭木の伐採や草刈りが必要にもなり、6月頃と9月頃の2回草刈り作業を行う方もいます。雨どいや隣のお宅との境界の保全が必要になる事もあります。住んでいないお宅でも、手間も維持費もかかるものですね。

 

◇近隣の方への迷惑を考えてみる

防犯面、防災面、空き巣の被害などの治安面も心配になります。新聞沙汰になった件では、浮浪者が住み着いてしまったり、空き巣に入られてもわからないままだったりする事もあります。

 

ある日、近隣にお住いの方から、次のようなクレームが来ました。
「樹木の実を目当てに鳥が来るので、実も葉も散らかるし、糞も落ちるので掃除をするのが大変だ」
それだけでなく、
「不在時にはみ出した草や枝を刈って欲しい」
「最近、不審者をよくみかける」
「代わりに掃除をしている」
と 。
『空き家にしてるせいで、大変な思いをしていますよ』という事を遠回しに言ってくる方も少なくありません。

ほんの少しの間だけとお願いしていたつもりが、ご近所の方にとっては『2〜3ヶ月程度の短い間』だと思っていたのに、1年2年とあっという間に時間が経ってしまうのです。

空き家になってしまう始まりは、居住者の方が施設への入居する場合や、亡くなった際などのタイミングです。
「お互い様」と思いたい気持ちもあります。ですが、ほんの少しの間であれば気を使う事が出来ても、長くなり過ぎると『まだ放置したままなのか?』と怒りに変わってしまう事も無くはありません。
ですので、空き家にする際に考えておきたい事とやっておくべき事を、お片付けの目線で考えてみたいと思います。
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近隣の方への挨拶は行っておきましょう。
信頼できる相手には、連絡先なども知らせておくと良いでしょう。
万が一、空き家に何かあった場合には、連絡を貰えるようにしておくのは、近所の方にも安心の材料になります。

◇まず冷蔵庫の中や生ゴミの事を考えてみる

空き家にする際に、冷蔵庫の中に物が入ったままの状態でブレーカーを落としてはいけません。またストック食材や調味料なども確認し、生ゴミとして捨ててから部屋を空けるようにしましょう。

放置したままだと、後々になって腐ったり、染み出したり、ねずみやゴキブリの餌になり害虫の溜まり場になりますし、後の処理が大変になり余計に費用がかかります。
冷蔵庫内の物に限らず、お米・瓶詰め・缶詰・油・備蓄品・は、期限内の物であれば、持ち帰るなり、フードバンクに寄付するなりの食べ切る方法、を考えたいですね。
食べないのであれば、空けて生ゴミと容器に分けて捨てる方法がおすすめです。

電気ガス水道の事を考えてみる

『雨戸は締め切り、郵便受けは溜まり、室内はいつも真っ暗』だと「空き家です」と宣伝しているようなものですね。
ですので「玄関灯は常時つけておいて欲しい」と言われる事があるようです。
頻繁に家族や親族が訪問したり、セキュリティ会社に頼むとしても、電気は使える状態の方が良いでしょう。
電気を止めないメリットとしては、直ぐに使える、空き家対策で点けたままにしておける、セキュリティ上必要、などでしょう。
逆に、電気を止めないデメリットとしては、やはり毎月の基本料の支払いが必要・漏電の危険がある、などでしょう。
どちらが良いか?は個々のお宅の判断ではありますが、どちらにしても早めに空き家の解消を行う事が住むための家にとっても、近隣の方にとっても安心の暮らしになる事には違いありません。
◎お片付けの時には電気を使用します
お片付けを行う際には、電気が必要になります。
エアコンの取り外しを行う際には、たとえ捨てるエアコンであったとしてもフロンの閉じ込め処理を行うので、電気の通電が必要です。
以前、真っ暗な部屋で懐中電灯を片手に作業をした事がありました。確認作業は効率が悪るため、作業時は電気をつけて頂けると助かります。
こういった場合は、アンペア数だけでも一番低いものに変更する事をおススメします。基本料だけでも安く済みます。
◎震災を考えるとブレーカーは下ろしておきたい
災害時の物の転倒や倒壊の影響で、何のスイッチが入るかわかりません。
電気ストーブが倒れた際にONになってしまったら⁈通電時には火事になる恐れもあります。
ブレーカーを上げたままの状態の空き家の部屋に、地震が来てしまうリスクも考える必要があります。

◎ガスの元栓は必ず締める

 ガスに関しては、空き家にする際は必要なくなるので、休止の手続きをする方が安心かもしれません。急にお風呂に入ったりガスの暖房機を使いたいなどの理由が無ければ、ガス会社を呼んで契約を解除しても良いかと思います。
何しろ元栓は必ず、閉めましょう!
契約を解除してしまう前はもちろんの事、ガス契約を解約済みであっても、元栓は必ず閉めましょう。
お片付けの際にはガスを使用する事はほとんどありません。

◎水道も元栓を閉じる

使用していな空き家であれば、水道の元栓も閉じておいた方が無難です。
以前、寒波で凍結した水道管が破裂し復旧後にも空き家の管から漏れていて必要なお宅に行き届かない。市の職員さんが空き家のお宅を訪問して復旧作業に追われた、そんな事例を皆さんもご存知かも知れません。
室内が漏水してしまい、近隣に迷惑をかけたり、室内が水浸しになる被害を防ぐためにも、元栓は締めておく事をおすすめします。
お片付けの際には、水道は使えるようにお願いしています。
トイレをお借りする際に使いますし、また液体の物の残置物などをシンクで流す作業を行う事もあるので、水道は使用させて頂く事が多いです。

◇空き家の家とモノの劣化を考えてみる

家を空き家にすると、劣化が早まるとはよく言いますね。
家は、住むため暮らすためにあるのです。
ほこりも舞い降りますし、湿気の影響でカビが発生しやすくなります。床や壁もですし、室内に大きな蜘蛛の巣が張っていたりします。
以前伺った、2年空き家のお宅の玄関の靴が、ボロボロッと崩れて驚きました。プラ製品などはカサカサになり、使い物になりません。
 

◇モノが劣化する前に売れるか考えてみる

空き家にする際は「いつか戻ってくるかも…」や、「少しの間だけ…」と思って空き家にするのですが、そのまま2年3年と月日が経ってしまう事も少なくありません。
家電製品の寿命は7年と言います。5年以内であれば、まだ売れたりリユースできたりする商品が、2〜3年空き家にしている間に寿命を超えてしまい、処分料を払わないと捨てられない事にも成りかねません。
また、「大事にしていたカメラが、2年間空き家にしていたら、室内の湿気で傷んでしまい泣く泣く全て廃棄にした」という話もお聞きした事があります。
どこかでモノを生かす事を考えて、モノを手離す事や空き家の解消を見極める事も必要になりますね。

◇最後に、大事な物の確認作業と片付ける必要性

空き家にした際には「”大事な物”は一応探したので無い筈」とのお話で、全て手離すお片付けをご依頼頂きます。
それなのに”大事な物”が出てくるケースがあります。
「商品券や旅行券が出てきた」
「お金が出てきた」
「通帳が出てきた」
「遺言書が出てきた」
という事が実際にあります。
逆に、大事なモノがあった筈なのに、
空き巣に入られたりすると
「もっと早く片付けていれば良かった」
と、後悔しようがありません。
また”大事な物”を捨ててしまったかもしれない
と後々後悔するケースもあります。
「タンスにお金が入っていたかもしれない」
「業者が調べずに、全部持って行ってしまった」
 そんな事を言っても後の祭りになってしまいます。
お片付けをする際には、
「大事な物があるか無いかもわからない」
のが一番困りますね。
新聞誌上に、「ゴミの中からお金が出てきた!」と年に数回は話題になります。
ですが、新聞に載るのは氷山の一角かと思います。
今後増え続けると言われている空き家問題。

空き家にするつもりは無く『片付けるまでの間の、ほんの少しだけ』と思っていたはずが、何年も経った後にようやく片付けて「もっと早く片付ければ良かった」という方も少なくありません。

後悔しないようにするためにも、先送りせずに様々なリスクの一つとなる『室内のお片付けの目線』で考えてみては如何でしょうか?
Megumi Kogawa
横浜の女性目線の遺品整理。お片付けのアメイジー
女性目線でリサイクルしてお片付け

《この記事を書いた人》

遺品整理・生前整理などのサポートサービスを手掛けるアメイジー(株)代表

環境プランナー・整理収納アドバイザー・古物商

捨てるに忍びない、どう片付けて良いかわからない、遺品整理や実家の片付けなどの実務作業を横浜を中心に行う。
廃棄物処理業での経験を生かし、出来るだけリユースする事で捨てる量を減らす事に取り組む。チャリティへの寄付やリメイク材料など捨てるモノを誰かの役に立つ 手離し方を推奨。
女性目線での丁寧な作業は安心して頼める事で定評を得て いる。
終活のお片付け講座他、持続可能な社会構築、循環利用型社会推進のセミナーにて講師実績。捨て方のみならず責任あるサスティナブルな消費への提案を行う。

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