遺品整理業者の選び方~ひと味違う5つのポイント③

③ 廃棄物許可の有無(処理方法を確認する)

 

【遺品整理業者の選び方〜ひと味違う5つのポイント】その③

 

【遺品整理業者の選び方~ひと味違う5つのポイント】

① 見積もりは書面で貰う(明細も確認する事)

② 「遺品を全て買い取る」には要注意

③ 廃棄物許可の有無(処理方法を確認する)

④ 売り文句や「パック料金」に要注意

⑤ 最後はお片付け目線でのポイント

 

今回は③をご紹介します。

廃棄物許可の有無

ごみ・不用品の事を法律では「廃棄物」と言います。皆さんご存知かと思いますが、「廃棄物」を運んだり処分するのには許可が必要なんです。「ごみなんて、誰が運んでも良い」訳ではありません。ちなみに家庭から出るゴミは全て「一般廃棄物」です。その他には企業や事業所から出る「事業系一般廃棄物」や「産業廃棄物」などがあります。

その各々の廃棄物の運搬には「一般廃棄物」と「産業廃棄物」の許可があり、各自治体や都道府県に許可を受けます。

また環境省では「個人宅の不用品回収や遺品整理は『地域の一般廃棄物の許可業者に依頼する事』」とされています。

これがどういう事か、簡単に例を上げてみましょう。

Aという横浜の一般廃棄物の許可と、千葉の産業廃棄物の許可を持つ業者がいます。

Bという横浜の産業廃棄物の許可と、千葉の産業廃棄物の許可を持つ業者がいます。

Aの業者は横浜の一般家庭からの遺品整理などの廃棄物の回収は出来ますが、千葉の一般家庭の廃棄物の回収は出来ません。「一般廃棄物の許可はあるけど、横浜の許可しかないので、横浜の家庭からしか回収できない」のです。

Bの業者は、横浜でも千葉でも、一般家庭の廃棄物の回収は出来ません。「どこでも一般家庭からの回収をおこなうと無許可営業」になるのです。

ただし、個人宅の廃棄物処理の責任は各自治体にあり、各自治体ごとにルールがかなり違います。依頼主や所有者の状態など、受け入れ条件や排出方法などが異なっており厄介な事も確かです。

本題に戻りますが、昨今チラシやネットで「遺品整理」をうたっている業者でも「産業廃棄物」の許可は持っていても、「一般廃棄物」の許可を持っていない業者が多いようです。また千葉と東京の産業廃棄物の許可しか持っていないのに、神奈川や埼玉や県を跨いでの営業活動をしている所も少なくありません。おかしな事に「産業廃棄物の許可」しか持っていないのに「産廃は回収しません」とうたう業者がいるのは困りものです。

また、遺品整理ではさまざまな業が混在して成り立つ作業です。「家の中の仕分け作業」「供養の手配」「リユース回収」「ハウスクリーニング」「形見分け等の移動」、そして最後に残った「廃棄物」を「一般廃棄物の許可業者」に回収して貰うのが一番安心です。各自治体に問い合わせると、回収を行っている一般廃棄物の許可業者を紹介してくれる地域もあります。一度問い合わせてみるのも良いかもしれません。

 

◇ 許可の有無と、部屋からの運び出しや貴重品の仕分け作業を行うかは別問題

そうは言っても、許可を持っている業者でも、部屋からの運び出し作業を行ったり、遺品整理などの仕分け作業のサービスを行っていたりするか?はまた別の問題です。業者によって作業員や車両台数もマチマチなので、どこまでのサービスを行っているかの確認が必要になるでしょう。

また、どの業者が安心か?の判断をするのも難しいものですね。一般廃棄物の許可業者であっても、残念な事に必ずしも全てが信頼出来る業者とは限らないからです。昔よりかなり減ってきてはいますが、許可を取り消しされる業者もいれば、強引な回収作業をする業者がいる事も確かです。

多額の宣伝費をかけて安心さを強調している業者でも、実際は「儲かる仕事しかしない」「モノへの想いなんて面倒な事に付き合いたくない」と考えている業者も少なくなありません。とは言っても、無許可で行っている便利屋や、儲けようと資格を取って参入する業者よりも、厳しい審査基準で許可を継続し看板を掲げているのも事実でしょう。どこまでの作業が可能か?などを確認し、良い一般廃棄物の許可業者に頼めると安心です。

また、いまだに軽トラックで回っている「不用品回収~」の業者も、実はあまり信頼度が高くはありません。なぜなら所在のはっきりしない業者や、軽トラ1台で何十万円も請求するトラブルが多発しているからです。

よく聞くトラブルは「荷物を積んだ後に、値段を上げられた」「断ると荷台からおろす作業代が追加でかかると言われしぶしぶ頼んだ」「階段1段で〇〇円と請求された」など、法外で悪質な業者が後を絶たない現状があります。最近は値下げ競争が激化しており、不法投棄や環境悪化の恐れのある輸出に回されているという問題もあります。安すぎる業者はどこかで違法な事に手を染めかねない危険がある事も認識しておきましょう。

 

◇ 処理方法を確認する

もう一点、処理方法の説明を求めた際に、どう処理するのかをちゃんと説明できないのは不安になりますね。

「何でも大丈夫ですよ、プロだから安心して~」なんて甘い声に騙されてはいけません。

「リユース=再利用する物は何か?」「個人情報の処理方法はどうするのか?」「処理先の工場はどこなのか?」など明確にしてくれる業者を選びましょう。

個人情報の処理には、焼却(燃やす)や、溶融(溶かす)があります。処理先にも、焼却(燃やす)や、破砕(砕く)、圧縮(潰す)、などがあります。木は木くずとして合板材の材料になる場合や、そのまま焼却されるなど様々です。廃棄物とはいえ、お客様から預かった品物の行き先をきちんと説明できる業者に頼みたいですね。

 

◇ 破砕するのを見たくないと思うか?安心と思うか?

そんな分別する捨て方の一つ、可燃ごみ(一般廃棄物)はパッカー車(塵芥車)で破砕して焼却場へ持ち込むのが安心です。地域によって自治体が受け入れていない箇所があるのが残念ですが、分別さえきちんと行えば、処理費も安い事がほとんどです。(行政区で違います)

まずは「大事なモノ」を探し出し「大事なモノ」として保管する

「全てが遺品で大事なモノ」と考えてしまうと、「捨てる」行為に罪悪感が生まれてしまいます。モノには役目があり、役目が終わったモノを感謝して手離す事は、心の整理になり、気持ちに区切りを付ける事に繋がるのではないでしょうか。ダンボールに大事そうに入れて運んだが、結局は捨てる事になるモノの数々は、本当は目の前で破砕される方が安心という考え方もあるのではないかと思います。

そうは言っても、私も過去に1度だけお客様から、「これだけは、破砕するのを見たくないんです…」と言われ、木製のテーブルを破砕しない車両に積んだ事がありました。

お祖母さまからお母さまに受け継がれ、大事にしてきたテーブルだったそうです。モノは良いのですが、大き過ぎてリユースが出来なかったため、致し方なく処分になりましたが、目の前では破砕せず、木のリサイクル工場で合板材や燃料の材料としてリサイクルされたという事がありました。

それ以降は「可燃ごみはパッカー車での巻込みをしますが、大丈夫ですか?見たくないなどありませんか?」とお客様に聞くようにしています。ほとんどのお客様は「大事なモノは取ってあるので、大丈夫ですよ~」と仰ってくれます。大事なモノが見つかると心の整理にもなり、節目のお片付けになりますね。

また、何でも「お気持ち」頼りに供養すれば良い訳でも無いでしょう。大事なモノを残す事がまず第一で、「遺品」と言うだけで全てを高貴な物のように取り扱う事が必要なのか?それは業者の売り文句では無いのか?1人1人がきちんとした判断をして行けるようになりたいですね。

遺品整理は廃棄物として運ぶだけではありません。その前に貴重品や愛着品の仕分け作業リユースの買取や分別作業も必要になります。その先の「廃棄物を運搬する業者が一般廃棄物の許可があるのか?を確認する事」と、「その後の処理方法を説明できる事」は業者の信頼にも繋がります。「なんでも大丈夫」では不法投棄や不法処理の心配にもなり兼ねませんので、一度確認をしてみる事をおススメします。

 

次は④の、 売り文句や「パック料金」に要注意 です。

Megumi Kogawa

《この記事を書いた人》

遺品整理・生前整理などのサポートサービスを手掛けるアメイジー(株)代表

環境プランナー・整理収納アドバイザー・古物商

捨てるに忍びない、どう片付けて良いかわからない、遺品整理や実家の片付けなどの実務作業を横浜を中心に行う。
廃棄物処理業での経験を生かし、出来るだけリユースする事で捨てる量を減らす事に取り組む。チャリティへの寄付やリメイク材料など捨てるモノを誰かの役に立つ 手離し方を推奨。
女性目線での丁寧な作業は安心して頼める事で定評を得て いる。
終活のお片付け講座他、持続可能な社会構築、循環利用型社会推進のセミナーにて講師実績。捨て方のみならず責任あるサスティナブルな消費への提案を行う。

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